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投稿者名:五味院長
タイトル:すその電気凝固法について
まり様
性器周辺の臭いが、あなたが人を好きになり、自然なかたちでセックスをして、結婚をし、家庭を築いていくという社会生活上のあたりまえな行為が阻害されるということは本当に残念なことです。
あなたの場合には、「電気凝固法」という治療を試みてみる価値はあるかもしれません。
電気凝固法は、陰毛の毛根に沿って絶縁針という特殊な針を挿入して、高圧の電圧を通電し、アポクリン腺を凝固変性させてしまうという方法です。
アポクリン腺はたんぱく質でできていますから、高圧の電圧でたんぱく変性を生じアポクリン腺の分泌機能を低下させてしまうことを目的とします。
スソワキガのアポクリン腺は、腋の下のアポクリン腺と異なりすでに瘢痕化されていますので、手術で摘出しなくとも凝固するだけでかなりの減臭効果があります。
わたしのクリニックでの経験では、通常は2〜3回、の凝固である程度の満足を得るところまでいきます。
しかしです。 過去ログでも書きましたが、ここに非常に重要な問題があります。
それは、治療の前に「診断」が出来ないということです。
腋の下の場合には、アポクリン腺がイクラの粒のように明確に存在するため 「試験切開」という検査で、ワキガであるか、ワキガならどの程度の強さなのか、ということを術前に知ることが出来、またその事実を患者さんに教えてあげることも出来ます。
しかし陰部のアポクリン腺は瘢痕化しているため検査で確認することができません。
つまりあなたが本当にスソワキガであるという前提での治療が不可能ということです。
実際にわたしのクリニックに「スソワキガの治療をしてください」と言って来院する人の約半数は「自己臭」の人か、股間部のエクリン腺の臭いを気にしている人か、膣の内部の臭いを気にしている人か、小陰唇にある皮脂腺の独立腺(毛の無いところに在る皮脂腺)からの臭いを気にしている人です。
これらの人に電気凝固法を施しても当然効果はありません。
しかし最初の1回の「治療」は全く意味がないわけではありません。
なぜならそれによって「スソワキガ」かどうかの診断が可能になったからです。
もし、アポクリン腺があるなら凝固されることによってアポクリン腺の機能が低下して、必ずある程度かの臭いが減少するはずです。
本人がその減少を認識できるなら、スソワキガであるのですからさらに2〜3回の治療を進める指針になります。
それでは、仮に1回の電気凝固で本人にとって臭いが全く変化しなかった場合にはどのような意味があるのでしょうか。
実はその時こそ患者さんは喜ぶべきでしょう。それはあなたが感じていた臭いはセックスのパートナーを不快にするスソワキガの臭いではなく、多分普通のエクリン腺や皮脂腺の臭いだったということだからです。
ようするにあなたが彼に嫌われるのではないかと「思いこみ」をしていただけだったのです。
まりさんのケースでも、掲示板の内容からは本当にスソワキガかどうかはなんとも判断つきません。 しかしあなたが、もし治療をした結果、以前同じ臭いがした時に「自分の思い過ぎだったのだからもう大丈夫だ」という自信がもてるようであるなら、電気凝固法をする意味はあるでしょう。
(費用等は直接電話で問い合わせてください)
(また以上の説明は婦人科系の病気がないという前提です)
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